ケータイ小説 野いちご

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無気力王子とじれ甘同居。



「おーい、松下〜起きろ〜!」


お昼休み、クラスメイトの男子が松下くんを起こそうと彼の席に集まる。


松下くんの眠りの深さは異常で。


時々、死んでるんじゃないかと疑ってしまうほど。



「よくあんなに寝られるよね〜」


親友のあいちゃんこと野沢 愛子(のざわ あいこ)ちゃんが、そう言いながら私の席へとやってくる。


「本当だよね〜」


私もそう言って苦笑する。



「あ、起きた起きた」



起こされた松下くんは、むくっと体を起こすと立ち上がって、席に集まってた男子たちの体を手で優しく払うようにどかすとテクテクと教室のドアへと向かっていく。


「ちょ、どこ行くんだよ松下!」


「……」


無視。

これもいつもの感じ。



松下くんは、基本、何を考えているのかわからない。



一度だけ、花壇の水かけの係りが同じになったことがあったけど、その時も、私が話しかけても松下くんはずっと黙ったまま表情1つ変えることなく、ただただ花に水をやっていた。




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