「なあ、月星。聞いたか?」

「ん?何を」





休みが明けてしばらく経ったある日、ふと怜央が俺に向かって言う。





「あの子、芹澤璃乃。
委員長と付き合うことになったらしいよ」





…そうか。





「で、どうだ?
お前は本当にそれでいいのか」

「……いいんじゃねえの」





これが俺の望んだ結果か。

もやもやする。もやもやしているのが晴れない。


そうか、璃乃はもう俺のところには…


あいつの元で笑って過ごすんだな。



覚悟してたはずなのに、この感覚はなんだろう。


心にぽっかり穴が開いたみたいな、俺の中の一部が消えたみたいだ。



--Runa:Side End--