九月の夜はいい感じに涼しいぐらいで
白いパーカーを深く被っては
夜の外を徘徊する私はとんだ不良娘だ。




お母さん...お父さんごめんなさい。



あれだけ門限は21時だって決められていたのに


私は今時計の針が指す22時に
好きになった人を探すためだけに外を出歩き回ってるんです。





警察に見つからないかビクビクしながら
宛もなく歩き回るネオン街。




派手派手なこの場所は、なんだか子供が来ちゃいけない雰囲気を漂わせながら
酒に酔った大人や客引きなどが多く集まっていた。






「ちょっと〜そこのお姉さん?フード深く被って〜不審者みたいねっ?よかったらそのフード外しに私の店に来ない?」



「いえ...結構です」




50代の化粧濃めのお姉さんに話しかけられては
やんわりと断る。





まだ感覚が子供な私にはなんだか息苦しい世界。




ほんとにこんなとこに零さんはいるんだろうか...?




でも夜の街に零さんがピッタリ当てはまるから
なんとなく勘なんだけどいる気がする。