「さっきから思ってたんだけどよ、あんたと朝日の関係ってなんなんだよ!!」


「直人!」


「朝日はちょっと黙ってろ!!」




これ以上、私と零さんの関係を聞かれたくないから
止めにはいったけど怒鳴られた。




だから"関係"なんかないんだから聞かないで欲しい。



あるとしたら私個人の零さんへの思いだけ。





「...さっきも言った通り、そこの女には昨日倒れてたところを助けてもらった」



「"だけ"か?」



「...他になにかあるとでも?」




ギロリと睨む直人の零さんを映す目にはなにか邪悪なものが入っていた。




流石にここまで直人の勘がいいと、夕方なのに変な汗が制服を濡らす。





"抱かれた"なんて知られたら、恥ずかしくて直人とはもう顔を合わせられない。





でもそんな私の焦りとは裏腹に
零さんは子供扱いするように直人を鼻で笑った。




「フッ...あるわけねーだろガキ」


「...」



「つか久しぶりに"アイツら"以外に俺に喧嘩売ってくる奴見たぜ?」



「...はあ!?」



「威勢がいいのも良いが、相手を選べよ?チワワ」



「なっ...!」