「凛とは話してねーじゃん。
凛が話しかけてきただけだろ」
「だって…おかしいよ!
なんで急に、自分から話しかけに行くのよ!」
……まぁそりゃ、俺がまた仲良くしたいって言ったからなんだけどさ。
「……気分だろ」
間違ったことは言ってない。挨拶は気分だったのかもしれないしな。
「……悠里。
アンタさ、
同じクラスで、つらくないの?」
「……別に」
「凛たち、まだ付き合ってないんだよ。
悠里、我慢するの、つらくないの…?」
中学の時、
3年でクラスが一緒になった美音にだけは、凛たちから離れた理由を教えていた。
それは…美音にも当てはまることだったから。
「関わらないで4年も経ってんだ。
わりともう、どうでもいいよ」
「……だよね。
アンタ、彼女取っ替え引っ替えのチャラ男だもんね」
あーこの女、他人のことに関しては口が達者だなぁ。