「ごめんねみんな。昨日迷惑かけちゃって」


「なに言ってんの。ここまで運んでくれたのは渉だから気にしないで」


愛子がそう言い、あたしの肩をポンポンと叩いた。


渉が……。


そう思うとカッと顔が熱くなった。


おんぶされたのか抱っこされたのかわからないけれど、かなり密着したに違いない。


きっと重たかったはずだ。


「渉、梢の事軽いって言ってたから大丈夫だよ」


あたしの心を読んだかのようにそう言って来たのは理子だった。


理子は寝癖がついた髪の毛でクスクス笑っている。


「もう、やめてよ。それより、あの後なにか見つかった?」


あたしはすぐに話題を変えたくて3人にそう聞いた。


「ううん。何も見つからなかった」


愛子が眉を下げてそう言った。


「そうなんだ……」


「でも、ちょっと考えたんだよね」


理子が言う。