写真に写っている和夫の顔が、苦痛にゆがんでいるのだ。


「なに、これ……」


理子が口元を押さえ、眉間にシワを寄せる。


「わからない。だけど、和夫の体調が悪くなり始めた時からこの写真も徐々に変化してたの」


美津はそう言い、軽く身震いをした。


「冗談でしょ?」


愛子は青い顔をしたまま、美津をジッと睨み付けた。


美津が加工でもしたと思っているのかもしれない。


だけど、美津はそんな事をするような子じゃない。


こんな、悪趣味な加工なんて、7人の内で誰もやらないはずだ。


「本当なんだよ! 最初はなんで和夫の顔だけ変化してきたのかわからなかった。


コンビニで印刷した時になにかあったのかとか、写真の質の問題とか、保管の問題だと思ってた。でも、これに気づいた後和夫の容態はどんどん悪くなって行って……それで……」


美津はそこまで言うと、俯いた。


次を紡ぐ言葉は見つからないようだ。