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外はすっかり暗くなっていた。


こんな時間でも7人はすぐに集まることができた。


あたしたちを病院へ連れて行ってくれたのは8人乗りの車を持っている愛子のお父さんだった。


愛子のお父さんはずっと真剣な表情で運転をしていた。


車内はとても静かで、誰も何も言わなかった。


あたしの耳には和夫のお母さんの悲鳴が今でも聞こえてきている。


大丈夫。


和夫が死んだと聞いたわけじゃない。


もしかしたらあれは和夫のお母さんの演技なのかもしれない。


そんなワケないのに、あたしは何度もバカみたいな考え方を繰り返した。


そうしていなければ、あたしまで発狂してしまいそうな気分だったからだ。


「待っているから、行っておいで」


病院に到着して7人は転がるようにして車を下りた。


愛子のお父さんに礼を言う暇もなく院内へ走る。