ケータイ小説 野いちご

「大丈夫よ、うつらないから」


そんな声が聞こえて来て振り返ると、和夫のお母さんが人数分のコップと1リットルのオレンジジュースを持ってきてくれた所だった。


「うつらないって、風邪じゃないんですか?」


そう聞いたのは理子だった。


「何か所かの病院で診てもらったんだけど、感染するような病気じゃないって言われてるの」


「じゃぁ、何なんですか?」


渉が聞く。


すると和夫のお母さんは少し目を伏せた。


「その発熱も、声の代わりようも、原因がわからないんですって」


「へ……?」


予想外の返事にあたしはマヌケな声を出してしまった。

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