ここでは皆私を姫扱いするから、なんだか私も慣れてしまってたのかもしれない。
ずうずうしく話しかけたりして、上から目線だって思われたら・・・なんか嫌だな。
接し方が難しいよ。
「あ、ごめんなさい。私レッスンなんです。片づけお手伝いできなくてごめんなさい!じゃあ」
「いえ、足を止めてしまい申し訳ございませんでした」
母ほど年が離れているシルビエさんに畏まられるのってやっぱり変な感じだ。
戸惑いでしかない。
すっかり足止めを喰らってしまった私は、その後すっかりジルに怒られてしまった。
なんて理不尽なんだろう。
「新しいメイドさんを見たよ」
「・・・ああ、エリシアの事ですか」
「うん。エリシアちゃん」
「あなたは姫なのです。呼び捨てで構いません。以前にも申したはずですが」
「うん・・・、でも、やっぱなれないし、偉そうな気がして」
「偉そう?実際に偉いのですよ」
だからそれがピンとこないんだってば。
まぁでも、ジルの事は呼び捨てで呼んじゃってるしな・・・。
でも、ジルはジルだもんね。