俺の乗る車は砂利道を走っている。 途中で何度も猪とか狸とかが横切っていった。 車はバインバイン跳ねる。 「ババアは耳が遠くて何いってるか分からんのお」 俺の母親はこれを楽しんでいる始末。 「貴也クン、我慢してくだちゃいね~」 「うざ」 俺はもう母さんに反撃する気も起きず、 窓から外を眺める。