「俺ね、特等席があんだよ
そこで食べよ」





悠子をちらっと見て合図を送る。


"ごめんね"


"行ってきな"





「まさかこんな早く一緒に食べれるとは思ってなかったな」





隣でぺらぺら喋る彼に適当に相槌を打つ。


まあ、ぺらぺら喋りながらもこっちを羨ましそうに見る女の子にちゃんと手振ってるんだけどね…


んーー…落ちたように見せかける作戦を考え付いたは良いものの、どうしたらいいんだろ?


とりあえず今日は一緒にお昼食べるとして…

でも明日からは普通に悠子と食べたいし…


何か…全然詳しいこと考えないまま実行しちゃったかも?!


内心、少し焦る思いを抱きながら彼の特等席と呼ばれる場所に着いた。