「あるよ。引かないでね!?リンゴのお尻の匂いを嗅ぐのが趣味なの!」



桃ちゃんはやや興奮しながら訴えてくる。




リンゴのお尻?



キョトンとしていると、桃ちゃんが耳打ちしてきた。



「リンゴって、うちで飼ってる猫のことなの」



「猫っ!?桃ちゃんが、お尻を!?」



その趣味は変わってるかも!




けど恥ずかしい趣味とは思わない。



桃ちゃんが好きなことなら、それはそれでいいんじゃないかな。



「いい!いいよ。お尻だって肉球だって」




「本当に!?宇佐美さんにそう言ってもらえて嬉しい。さすがに誰にも言えなくて。

宇佐美さんのおまじないだって、恥ずかしくなんかないよ。みんなそれぞれなんだから」



「桃ちゃんありがとう。あたし自信なくしてたの。もう、おまじないなんて辞めた方がいいのかなって…」