イークに必死になっていたが、私は今日初めて人を殺した。
イークを守るために、初めて刀を人に向けた。
その敵が、本当に『敵』だったのかは分からない。
その人は『私達の敵』という立場なだけで、本当は良い人だったのかもしれない。
其処で死ぬべき人ではなかったかもしれない。
ーーーーーでも、私は後悔はしていない。
あの時、私が殺らなければ、イークが殺られていた。
イークは、私にとって『唯一』の大切なひとだから。
イークが死ぬ時は、私も死ぬ。
それ程までに、重要な人だから。
・・・本当は、イークに刀を振るって欲しくない。
それは姉として、家族としての気持ちだ。