「ねぇ、いつまでそこにいるつもり?


風邪引くよ?」



何時間か、何分か立った時



よく知った声が頭上から聞こえて、雨に濡れ続けているはずなのに冷たくない。



なぜだと思い、ゆっくりと上を見れば私に傘を差し出す人がいた。



「…恭ちゃん」



「久しぶりだね、琴音。」



久しぶりに見る意地悪な表情を浮かべながら話す彼の姿に驚きを隠せなかった。