「まだ断言は出来ませんが、奏君はトラックとの接触で一時的な記憶喪失に陥っていると思われます。」



お医者さんの言葉に私は愕然とする。



体が震え、目から涙が零れ出る。



私の異変を察した奏のお母さんがギュッと私の肩を抱く。



この先の話を聞くのがとても怖い。



目の前が真っ暗になって崩れていきそうだった。