ケータイ小説 野いちご

イタダキマス

第一章
ウワサ

教室の真ん中で、三人の女の子が喋っている。



「ねえ、知ってる?

またいなくなっちゃったんだって!あの館で!」



一人がそう言うと、その向かい側にいた女の子が、


「マジで!?誰が消えたの?」


と興奮気味にたずねる。

「二年の南形っていう人だって」


話を振った子とは別の子が答えた。


「え!超有名人じゃん!!」


質問した女の子は、驚いて目を見開く。


南形海弥(ミナガタカイヤ)...うちの高校で有名な人だ。

サッカー部のキャプテンで、元生徒会会長。

顔はイケメンで、人望も厚い。

そのうえ性格までよく、先輩からも後輩からも同級生からも、はたまた先生からも大人気。


そんな人が、まさか“あの館”に行ったなんて...。

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