「史音?どうしたの?」


「この…っ、おバカっ!!」


「なっ?!」


おバカっ?!


何か言い返してやろうと思って口を開いたけど、開いた口をゆっくりと閉じていく。


史音の抱きしめる手が…震えてる?


「心配…したんだからなっ?」


心配…。


「メイド姿も他の男に見せたくなかった」


ねぇ、それって…。


「嫉妬…?」


その言葉に史音の顔が真っ赤になる。


え?えっ?!


史音につられて私まで顔が真っ赤になってしまった…っ。


「依亜は俺の彼女だからなっ。もうあんな格好、他のやつに見せるなよ?」


「うんっ!」


プリンセスになったり、追いかけられたり。


本当に大変だった。


だけどあの史音が嫉妬してくれた。


こういうのもたまにはいいかもね。


…なぁんてね。