あっちへ行けとでも言うように、水瀬くんは手をしっしっと払って結城くんを追いやった。



ドクンッ!


邪魔されたくないっ……て。


水瀬くんから出たふい打ちすぎる言葉に、心臓が変な音を立てる。



「なんだよケチだなー」



なぜか聞き分けのいい結城くんはそのまま意味深な笑みを浮かべると、ひょいっと机から降りて廊下へ消えた。



またここにはあたしと水瀬くんだけになって。


さっきもふたりだったのに、その言葉のせいでなんだか変にドキドキする。



……そうだ。


すっごい大事なことを話してたんだった。


邪魔……ってそういうことだよね。



一瞬、ドキッとした自分が恥ずかしい。



「あの、さ……スマホなんだけど……」