真新しい制服、指の先まで満遍なくキラキラしているローファー、どこもほすれていないリュックサックに、肩につくかつかないかくらいの髪の毛を左サイドだけ編み込みして、唇がちょっとだけピンクになる色つきリップをつけ、コロンをシュッと1プッシュして、すこし色気ずいてみた。



















そんな私の名前は、大野加恋(おおのかれん)。










今日から憧れの高校生活が始まる。










地元から、電車で1時間程の桜坂高校に今日から通い始める私。













すこし、遠いけれどどうしてもそこに行きたかった。









両親にはじめ、そんな遠いとこじゃなくて地元の高校に行けばいいと反対されたが、何度も何度もお願いして、許しをもらったんだ。