……クンクンッ




クンクンクンッ





なにか、いい匂いがする、



落ち着く、匂い。








クンクンクンッ……




クンク……





「やめろ、馬鹿」







パチッ




と、その声で脳が覚醒した。















「……………………は?」





そんな惚けた声を出したのは他でもない、私だ。




だってだってだってだって……!!









「なに匂い嗅いでんだ、ヘンタイ」







「しゃ、しゃべった…………!?」





目の前に、






「お前は犬か」







「人がいる…………」







「…………お前、妖怪の国出身?」









その言葉にプルプルと首を横に振るけど、、




……待って。








なにこの状況。







確か、私は道端で倒れた。(理解)





目が覚めると、お姫様みたいに大きいベッドに横たわってた。(理解)






目が覚めると、目の前には男の人がいた。(理解できない)








「…………どこココ……」





「お前脳みそ弱いな」







それよりなにかおかしい。


なにがおかしいって、見知らぬ男の人と同じベッドで寝ていることだ。






同じ……ベッドで……?













「……っ!?!?!?」






やっと今の状況を理解して、ベッドからでようと、起き上がろうとした瞬間、













「いっつ……!!!」










足に、衝撃的な痛みが走った。