星形の薄ピンクのクッションを枕に
一瞬で夢の中。


だったんだけど。


……?



なんか、気配がする。



ぱっと目を開けたら


「あ、起きたぁ」


にまっと至近距離で芙祐が笑う。


「……え」


大の字で寝ている俺。

の、上に覆いかぶさり、見下ろす芙祐。




短いスカートからでる足は、俺の片足を挟み込むように位置して四つん這……い。



「……な、に……してんの」



「だって寝顔可愛いんだもん」



「どいて」


「やだ」


芙祐はそういうと顔を近づけて、ちゅっ、とキスしてきた。



「ヤヨちゃんだいすき」



……耳元で、甘えた声。



「もっとしていい?」



頷いてもないのに、何度も唇を奪われる。


「ま……!」


待って。
待て。


おい。




「ん……。あー、ヤヨの唇にピンク移った」



少し開いた唇に、人差し指を添えて、いたずらっぽく笑う。



……いつものように、軽い気持ちでの犯行だろ?コレ。



「……まじでやめて」


芙祐を退かせて、起き上がる。



……男のことわかってなさすぎ。


バカなんじゃないの、こいつ。



「……ヤヨひどい」


「お前が悪い」


「30分も寝ちゃうヤヨが悪いんですー」


あ、本当だ。


「それはごめん」


「キスしてくれたら許してあげる」



……今は無理。


いや、襲ってもいいならいいけど。全然。



「ヤヨー?」


「さっきあれだけしたからいいだろ」



ピンクになってるらしいから唇をぬぐって、紅茶を飲んだ。



「……もういい。ヤヨのバカ」