「高校で再会しようなんて、絶対に陽菜のこと好きに決まってるよね」



ニヤニヤしながら言う真由ちゃんに、ボッと体中が熱くなった。



「そ、そんなことないって!」



……なんて言いながら、ほんとうは心のどこかで期待してる。


あたしにだけ特別だったハルくんが、今でもあたしの特別でいてくれることを……。



ハルくんに会えない間も色褪せなかった初恋。


今度こそ、絶対に実らせたいんだ。



「あはは。4年ぶりに初恋の相手に再会なんてドラマみたいでドキドキするね~」


「うんっ、昨日は楽しみ過ぎて眠れなかったもん」


「どうする?すんごーい性格悪い男になってたりしたら」


「もー、真由ちゃんてばひどーい!」



そんなことあるわけないよ。


カッコよくて優しいまんまのハルくんに決まってる。



「フフフ~ン♪」



楽しみなことがあると、つい鼻歌が出ちゃうんだよね。


そのままの勢いで、スカートを翻しながら思わずクルリと一回転すると。



「……っ!」



バランスを崩してしまった。