ケータイ小説 野いちご

花京院社長と私のナイショな関係

おっさんがニッと笑う。
おっさんは、変な霊に付きまとわれる篤人さんを守るために来た、ご先祖様。
その勤めは終わりってこと?
もう会えなくなるの?嫌だ。そんなの寂しい。


「篤人を頼むで、まどか。こいつを幸せにしてやってくれ」

「うん。…うん。幸せにする。約束するよ。私が篤人さんを絶対に幸せにする」


涙がポロポロ出てきた。おっさんと会えなくなるなんて思いたくなかった。


「帰っちゃうなんて嫌だ。もっとここに居てよ!おっさんー!おっさんー!おっさんー!」

「おっさん連呼すんな。それにジョニー言うてんやろボケ」

おっさんにしがみつく私をそっと引きはがした篤人さんが、私を宥めながらため息を吐いた。


「急に現れたと思ったら、居なくなるのも急なんだな」

「まああっちから見守るんは変わらんしな。あと、この長月んとこの娘みたいのが出てこんよう、向こうの調整をしてこよう思うとる」

「そんなことできるのか」

「ワシを誰や思うとんのや。花京院家のご先祖様やで」


そう言って笑ったおっさんは、ちっちゃくてボロボロでヒョウ柄でパンチパーマで変だったけど、かっこよかった。





その後、雪乃さんのパソコンから室長のパソコンにアクセスしたことが分かり、星野くんは雪乃さんに頼まれてやったと供述した。
星野くんは一時期、雪乃さんと付き合っていたらしい。
それは操られていたのか本当に付き合っていたのかは分からない。
雪乃さんは失踪した。
懸命な捜索が行われたけど、雪乃さんが見つかることはなかった。






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