総司は、拳を強く握りしめる。



勝利を確信した瞬間、竹刀がいきなり視界に入ってきた。

それを無意識のうちに避けようと体が動き、次の瞬間には押し倒されていた。



勝利を確信した故に生まれた隙を見逃さず、りぃは的確に攻撃を仕掛けてきた。


押し倒された時の、あのりぃの顔が脳裏に焼き付いている。


ーーーー総司を冷たく、獣のような瞳で見つめ、唇は艶やかに弧を描く。

いつもの軽い笑みではなく、酷く妖艶な笑みだった。


そして、その微笑みは、この闘いを心の底から楽しんでいる証拠だった。




総司「・・・・ははっ」

生まれ持った才能のおかげで、新撰組では負け無しの総司。

そしてその天才を負かしたリバティ。



総司「ーーーー嗚呼、面白いなー」

土方「・・・お前って本当に戦闘狂だな」


屈辱感と同時に感じた、高揚感。


今までいなかった、自分と渡り合うどころか、はるかに上回った実力を持つ奴が現れたのだ。

総司「ーーーー次は、勝ってやる。」