苦しい、なんて思ってない。

むしろ、幸せだと思っている。



「ねぇ、菜々。私って幸せ者だよね」


机に頬杖をつきながら呟いた



「…ねぇそれでいいわけ?」



橋本 菜々 ハシモトナナ
私の大親友で、そこら辺のアイドルより抜群に可愛い


お姉ちゃんみたいな性格で、いつも菜々には助けてもらってる




「それでいいのって…なにが」



気だるげに聞き返す私と反対に熱心に語る菜々




「記念日も誕生日も何も無し!デートもキスも、ましてや手を繋いだこともない!一緒に帰るなんて見たことない!ていうか、最近は喋ってもないじゃん!そんなんで付き合ってるっていうわけ!?」