それだけ言って、下に落ちていた筆箱とファイルを拾って教室に戻った。
入谷くんが戻って来る前に荷物をまとめて、教室をあとにした。
いきなりすぎて意味分かんない。
入谷くんは私をからかって、反応を見て楽しんでるんだもん。
私に近づいてきたのだって、京ちゃんとの仲を邪魔するためだったし。
そんな入谷くんの言葉をすぐに信じられない。
直接的な言葉で言われたわけじゃないし、そこまで気にしすぎることもないのかもしれない。
入谷くんはよく分かんない人だ。
そう。
だから、気にしすぎたら彼の思うツボになってしまう。
今すっごく甘いものが食べたい。
特に何もない日だけど、ケーキ買おうかな。
私は大好きなケーキで、入谷くんの存在を脳内から追い出そうとした。