そんなか弱い声しか出てこなかった。



「あ?俺がせっかく作ってやってたのによお、」


ぎろりと睨まれびくっと肩が跳ね上がる。


また腕を掴まれソファに押し倒される。




私の、居場所なんてどこにもない。



自分の事を理解してくれる人も。

大事にしてくれる人も。





つねられる腕を見て痛みで顔を歪める。


でもまた、唇を重ねてくる。


「んっ、……や……」



すると、なぜか突然、怜央との会話が蘇ってきた。






『未愛か……。可愛い名前だな』


『怜央でいい』


『気を付けて帰れよ』