話が弾み中々帰れないでいた。


聖夜が美莉は仕事があると言ってくれ、聖夜の家に遊びに行く約束をして、聖夜がコンビニまで送ってくれる事に。


「明日は出勤するから。」


聖夜が心配してるのは、おばあちゃんではなくて、お父さんだと言う。


美容室は聖夜のおばあちゃんから、お父さんが継いだのだが、お父さんは元々美容の仕事を嫌がっていて、仕方なく後を継ぎ、今はお兄さんが主にやってるらしい。


お父さんの居場所がなくなり、家に引きこもるようになったと言う。


本当は明るい人で接客業が向いてるのに、聖夜はどうにかして、お父さんに仕事をさせたいのだが。


接客業なら、他にもあるし。


美容師にこだわらなくても良いと思う。


確か聖夜も美容の専門学校へ行ってるのではなかったのか。

「聖夜は美容師になろうと思ってるの。」


少し考えてるようで。


小さい頃はそう思ってたけど、今は違う目標が出来て、経営学を学ぶ学校へ行ってるらしいけど。


「別に学校へ行かなくても、学ぶ事は出来るからね。」


そうだけど、学校へはいってほしい。


「美莉は大学出て、役にたった。」


全然と言うか、全く意味がなかったと思う。


家にいてもやることがなくて、大学へ行ったようなものたから。


友達も少なくて、大したこと勉強もせずに四年間を送った。


本当に情けない。


何も目標も持たずに、ただその日暮らし。


何してたんだろ。


仕事もせずに。


泣けて来た。