「酔ってるよ。でも、酔ってなくても言いたいの」
「あははは・・・何それ?」
「いいの。言葉どおりに受け取ってくれれば」
「分かった分かった・・・から、くっつくな」
「くっつきますよー」


 彩の腕に抱きついて歩く。
 夜中の海岸通りも、気持ちいいものだ。
 まだ、出会って間もない。
 これからもっと、お互いのことを理解しあえたら、今よりももっと信じられる。
 美樹は、そんなことを思っていた。