歯を食い縛り、真正面からアヤカシと対峙する。
 その時ふと、美樹は胸の奥で何か、大きな空間が広がっていくような感覚を覚えた。
 すると、敵はその風貌を一瞬だけ驚愕の色に染め、そのままフッとかき消されるように消えた。