あ、あたしのだ……!
トイレで手を洗い、拭いてからポケットにしまう時に落としてしまったのかも。
結構、気に入ってたから
宇都宮くんが拾ってくれてよかったぁ~!!
「わぁ!ありがとう!!智也くんっ!!」
嬉しくてついつい大げさに笑ってお礼を言うと宇都宮くんの顔がほんのりと赤くなった気がした。
どうしたのかな?
熱でもあるのかな?
「どういたしまして」
すると、宇都宮くんも
王子様スマイルを向けてくれた。
やっぱり気のせいだったのかな……?
宇都宮くんにペコリとお辞儀をしてからその場から去り、あたしは急いで隼斗たちのところに戻った。
うわぁ~!!!
宇都宮くんと話しちゃったッ♪
なんか嬉しいな~!!
やっぱり、あのスマイルはかっこいい…!
あたしはその日が終わるまで
1日ルンルン気分で過ごしていた。
隼斗には不審な顔で見られたけどね。
まあ、そんなことどうでもいいの!
だって、宇都宮くんと話せたんだから!
また、話せたらいいなぁ。