イーク「ーーー寝れないの?」

いつの間にか、壁に寄りかかって座っている私の隣にイークがいた。


「ーーーうん、昨日はよく寝たからね。」


イークは、私が包帯の巻かれた右目に手を添えているのに気付いたようだ。

イーク「痛いの?」

「ううん、もう平気だよー」

イーク「そう。




ーーーーーここね、染み付いて取れない血の匂いがする」


イークは私よりも血の匂いに敏感だ。

故に、新撰組の「血」の匂いにいち早く気がついたのだろう。


「そっか・・・

ねぇ、あの約束、覚えてる?」


イーク「忘れるはずがないよ」

「・・・そう、だねーーーーーー」