ちらりと振り向いて、三人を見る。


綺麗にまとまった長い髪、短めのスカートから覗くほっそりと長い脚。

後ろ姿を見ただけで、可愛い女の子だというのが分かるから不思議だ。

私みたいな地味で平凡な女子とは全然違う。


そんな私が彼女たちと一緒にいるのは、遥が仲間に入れてくれたからに他ならない。


高校に入って、クラスのみんなは次々に自分と合う子をすぐに見極めてグループをつくっていった。

その中にうまく入れなかった私は、教室移動や昼休みに一人でいることになってしまった。


クラスで知っているのは、小学校から一緒だった遥だけだった。

でも、彼女と同じグループに入るなんてありえなかった。

遥はいつでもクラスの中心になるような明るくて活発な子だから。


それなのに、遥は私が一人でいるのに気づいて、すぐにグループに誘ってきたのだ。

たぶんクラスのみんなは、なんで私が女子の中心グループに入っているのか不思議に思っているだろう。


そしてそれはきっと香奈と菜々美も。

明らかに自分たちとはタイプの違う私と一緒に行動することに違和感を覚えていると思う。

でも、二人は特に何も言わずに普通に私と口をきいてくれている。

話が合わないと感じることはあったけど、ありがたいのは確かだった。


遥がいなければ、私はきっと高校でもまた一人ぼっちだったと思う。