どうして行けないのってしつこく聞くユカに観念して先輩から花火大会に誘われたことを白状したのは昨日のこと。
「太陽、苦手な勉強頑張って追試まぬがれたらしいよ」
「そうなんだ」
告白する計画があるなら、清瀬くんは頑張れる人だよ。
真っ直ぐだもん。
大好きだもん、その子のこと。
知ってる。誰よりも。
「先輩とより戻すの?」
「…………」
ユカの問いに黙り込む。
……わかんない。
戻したほうがいいのかな。
清瀬くんが好きなのに。
だけど先輩はそれをわかってて「俺じゃダメ?」と私に言ってくれた。
清瀬くんを好きな私をわかってて想ってくれてる。
「……綾乃。私は綾乃の親友だから、綾乃がどんな選択をしても応援したいって思ってる」
「うん……」
「でもこれだけは覚えといて。後悔だけはしない選択をしてほしい。綾乃には幸せになってほしいから」
ユカの言葉を噛み締めてうなずく。
なんていい親友をもったんだろう、私。