「和藤さんも一緒に帰るだろう?こんなヤツのところにいたらダメだよ。それに委員会の資料もまだ……」



ヒョイっ、と。


息をつく間もなく喋り出した常磐君の手から資料を奪ったのは七瀬先輩だった。



「アンタにやるんじゃないんだけど?」



七瀬先輩はそれをわたしに押し付けてくる。



「常磐。虚しい?」



アナタは、なんてことを言うんでしょうか……?



「誰が虚しいって?和藤さん気を付けて!きっと七瀬 昴はとんでもなく変態……」



ーーーバタンッ!



常磐君がまだ何かを言いかけてる途中にも関わらず、七瀬先輩は鬱陶しいとばかりに勢いよくドアを閉めてしまった。