一通りの研修が終えた私は、正直なところ、環境の変化と気疲れと緊張で、体はフラフラしていた。






こんな体で戻ってきたら、何か言われそうで・・・・・・。






家では主婦として、というよりも以前倒れたときに幸治さんとケンカっぽくなってしまって・・・・・・、意地が邪魔して気を緩ませずに生活してきた。






小児科以外の科では、私の持病を知っている医師はいるものの、今の具合については知られてないから、早川先生とやっている時よりも皆と平等に扱われて、体には苦しい研修だったけど、心は晴れやかに仕事をしていた。






おかげで、それぞれの科の先生方に、女医が必要だからそっちに来るように誘われた。





確かに仕事は楽しかったんだけど・・・・・・。





最初に小児科を選んでいたこともあって、いまいち誘いに乗れなかった。






進藤先生による健診によって、なんとか毎回ギリギリのところで仕事をさせてもらうことを許可してもらっていた。





小児科の研修を終えた頃には、その健診結果を幸治さんには話さなくなっていた。






なるべくそこには避けたいた。






食欲は変わらずないものの、吐き気止めのおかげで吐くことも減っていた。





だから食事では何か言われることはなくなっていた。