でも、 「あ、ボール、宮田君に渡った!!!」 誰かが言った。 やっと相手に追いついてきて、ここぞって時だった。 「宮田君.....」 そして、 なんでかな。 その時、自然と足が動いた。 このまま座ってちゃだめだ。 そんな気がした。 座っていた椅子から離れて、二階席ギリギリのコートがよく見える、手すりのところへと向かった。