「ちょっとジッとして!」もう素顔を見るしかない!
「は?」千尋くんの眼鏡を取って、ハサミで前髪をざっくり切った。
「おい!」え?
「千尋くん?」その素顔は、拓海と同じくらいのイケメンだった。
「意外とイケメン!なんで、こんな顔してて隠すの?」
「あんた、何やってくれんの!俺の髪の毛、こんなんなったんだけど!」怒ってる。当たり前か。
「いや、ごめん。だけど、もったいないよ!イケメンの顔してるのに!」
「俺は、騒がれるのが嫌なんだ。新田みたいな性格じゃないから、俺軽くあしらえないんだよ。」