ケータイ小説 野いちご

お前しか見えてないから。*特別番外編*


花鈴は着いたすぐから大はしゃぎ。



「早く行こうよ〜!ハル!」



「待って!俺ちょっと写真撮りたい!」



「えっ!じゃあ私も入れて!」



仲良く肩を寄せ合いスマホで写真をとる二人。



ナツくんは冷静にマップを確認したり、バスの時刻をスマホで調べたりしてる。



私もせっかくだからと記念に、まずは駅の写真をパシャリ。



そしたらナツくんがうしろから現れて、ひょいと私のスマホを取り上げた。



「どうせなら、すずも写れば?

撮ってやるから」



ナツくんはいつからか私のことを“すず”って呼ぶようになった。


なんだかまだ慣れなくて、ちょっとくすぐったい。



だけど誰にも呼ばれたことがない呼び方なので、特別な感じがしてすごく気に入っている。



「え…でもっ…」



なんとなく一人の写真を撮られるのは恥ずかしくてためらう私。



するとナツくん、ふいに隣に並んで。



「つーか、一緒に撮る?」



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