「沢野、今度は無理やりじゃないよな?」

「はい、自分から行きました」

沢野さんは恐れずにそう言った。私が無理やり連れていったと言うと思ったのに……でもそれじゃ、沢野さんが苦しむことになるのに……

「沢野、お前は警備隊になれ」

警備隊とは、脱出者を捕まえたり門を警備したりする人たちのことだ。時には、自分の友達を傷つけなければならない仕事がある。警備隊になった人は、どんどん感情が無くなっていく。あいつの命令しか聞かなくなる。どうやら警備隊になる訓練の途中で洗脳されるらしい。

次は私の番だ。二回目だし、気に入られてないし、きっと重い罪になるんだろうな。