「ちょっと疲れたね~」


私はそう言って屋台の椅子に座った。


「ねぇー」


「ん?」


「なんで、なんにも聞かないわけ?」


朋香はそう言ってまっすぐ私を見た。


「え?」


「だから、なんで何も聞かないの?一応私骨蝶の姫なんだけどー」


「…。」


朋香の言いたいことは分かっていた。


”どうして一番情報網のある私に一翔君のことを聞かないのか。”


”なんで気にならないのか。”


分かってはいた……。