「伊都はあたしのなのに」


「歩美ちゃぁああん!」



歩美ちゃんに抱きつく。

私の頭をよしよしと優しく撫でてくれる。



ほんと、私のお姉ちゃん的存在で大好き。



それからは入谷くんが近づいてくるたびに、歩美ちゃんが牽制してくれていたから大丈夫だった。




でも、ずっとそうゆうわけにもいかなくて……。




「伊都ちゃん!委員会行こうっ」


「歩美ちゃん……」


「ごめん、部活。頑張れ!」



歩美ちゃんはそう言うと、入谷くんにあっかんべーをしてから私に手を振って教室を出て行った。