ああ、まだヒリヒリする……
喉を押さえながら、ゆっくりと起き上がると、頭にポンっと手を置かれた。
「すまない、苦しい思いをさせてしまったね。
悪いようにはしないから、どうか許してくれ」
コクコク頷くと、彼はより一層優しそうな笑顔を浮かべてくれた。
大きくて、あったかい手だなあ……
「さあ、俺達はそろそろ行こう、山崎くん。
トシのことだ、すぐに会議を開くだろう」
「分かりました」
すると、山崎さんは、私の方に振り返り
「冷たい水をもってくるから、少し待っていてくれ」
そう言って、2人は部屋を出て行った。