と、思ってるうちに樹木は次々と破壊されていく。

彼女がここまで出来ると思っていなくて少し驚きです。でも、負けられない戦い……。


魔力に力を込めて魔法を詠唱する。


「我が魔力に呼応すべし綻びの大樹-キ-よ
我に力を与えよ……聖樹煌-セイジュノキラメキ-」

木属性の神級魔法

消滅しかけていた大樹がみるみる蘇り彼女に攻撃をしかける。彼女も幾度無く破壊するが、大樹の増殖スピードに間に合わず体力切れと魔力切れでクタクタ状態

そして大樹が彼女の首元にあたったところで試合は終わった。


「勝者……夜野愛香‼︎‼︎」


パチパチと拍手の歓声の中、私は片膝をついて呼吸を整えている彼女に手を差し出した。


「お疲れ様でした。」


「こちらこそ良い戦いをありがとう。」

彼女は、燕さんは私の手を握り輝いた笑顔でそう言った。