ケータイ小説 野いちご

生徒会の白雪姫

先輩に連れられ歩いて行くと先輩は校舎に入りある空き教室に私を連れてきた。


「先輩、こんなとこに来てどうしたんですか?」


 黙ったまま何も話さない・・・。


 どうしたんだろう?


「せんぱっ・・・!!」


 もう一度話しかけようと思った時、


 ドン!!


 いきなり壁に押し付けられた。


 ・・・これがいわゆる壁ドンと言うやつか。


 なんて事を考えていると先輩の手が勢いよく私の顔の横にきた。


「っ!!な、何ですか?」


「・・・んで」


「えっ?」


「何でお前は自分から危険な目に遭おうとするんだよ!!」


 さっき言ったことが聞こえず、聞き返すと勢いよく怒鳴られた。


「何でオレ達に相談しないんだよ!オレ達はそんなに頼りないのかよ!!」


「先輩・・・・・・」


 先輩はとてもいつになく怒った顔をしている。


 私は別にこの人にこんな顔をさせたかったわけじゃない。


 ただ・・・。


「迷惑をかけたくなかったんです。私のせいで先輩達が危険な目に遭わせたくなかったんです!」


「だからってお前が危ない目に遭ってたら意味がないだろ!!」


 今日の先輩はいつもと全然違う。


 先輩は怒っていたかと思うと今度は悲しそうな顔をしながら私を抱きしめてきた。


「頼むから・・・もうあんな無茶しないでくれ」


 先輩・・・。


 昔から森野家の跡継ぎとなるべく育てられた為か、私はあまり人に頼るということをしたことがない。


 今回の事だって相談して動くより私一人で動いた方が早く事が進むと思ったからだ。


 でもそのせいで余計迷惑をかけてしまった。


 いや、心配させてしまったいたんだ。


 心配させないように心配させないようにってしてたのに・・・。


「すみません、今度からはちゃんと相談します」


「う~ん・・・そうなんだけどそうじゃない・・・まあいっか」


「えっ?」


「いや、そうだなこれからは何でもいいから頼ってくれると嬉しい」


「分かり、ました。善処します」


 先輩は私の返事を聞くと満足したのか嬉しそうな顔をしながら私の頭を何度も撫でた。


「せ、先輩?」


「ん?」


「あの、そろそろ撫でるのやめてくれませんか?」


「ダメだ。今回一人で何でも解決しようとした罰だ」


「は、はぁ・・・」


 それから数分間、ニコニコしている先輩に頭を撫でられ続けた。

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