「わたしもー…」


肩を落とす子供たち。


「そーだ!由羅様、お手本見せてください!」

「…私がか?」

「はい!由羅様の手裏剣姿、見てみたいです!」

「見たい見たいー!」


由羅は子供たちに言われるがまま、渡された手裏剣を手にする。


目立つことは苦手であっても、頼まれることは嫌いじゃない。


それに、鞍馬の里の将来を担う子供たちの頼みとあっては、先輩としてここは一肌脱ぐべきか。