強制捜査は全国の鬼首會系列の組事務所で行われている。

大規模な一斉捜査だ。

総本部内に入ろうとする警察官達と、それを阻止しようと出てきた組員達の間で乱闘に近い騒ぎとなり、周囲は騒然となる。

「何が強制捜査じゃゴルァッ!警察は極道を差別すんのかっ!」

「爆破現場で貴様らの組の代紋入りのバッジが発見されている!貴様らの犯行の動かぬ物証だ!」

「そんなもんで証拠になるかいゴルァ!帰れポリどもがっ!」

「捜査の邪魔をするなら公務執行妨害で逮捕するぞ!」

「不当逮捕じゃねぇのかこの野郎!調子づくんじゃねぇぞポリがぁっ!」

「調子づいてんのはどっちだチンピラどもがっ!さっさとそこ退け!」

「退かせられるもんなら退かしてみんかいワレェッ!」

聞くに堪えない罵倒が飛び交う。