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それから、また2日がたった。


メイが野崎に引き取られて4日、ルコーラが滞在して3日である。


ルイは正直、野崎が邪魔になっていた。


朝訪れれば野崎が、メイに悶えていれば野崎の視線が、メイの話を聞いてれば野崎が出てくるのだ。

いい加減消えてもらいたくなってきた。

2人きりの時間が欲しかった。


「ご主人様ー!見て見てっ!この問題集埋めましたよー!」

お昼の休み時間に訪れれば、メイが嬉しそうに広げて見せてきた。

ああああっかわいいぃと悶えてる内心と、「そうか、偉いな」と微笑む外面では、だいぶ差があった。

「最近メイはずいぶんと勉強が捗ってるな。これならそろそろ制服も考えてやろう。どうしたんだ、急に」

「うえ!?あ、あー…制服が欲しいからです」

本当はリルに電話で教わってるからだ、とは言えなかった。

「そうか。さすがメイ、良い子だ」

頭を撫でられて、嬉しそうに微笑んだ。

「メイはどんな制服が欲しいんだ?」

「うーん…と、えーと」

そう言われても、メイには制服の知識が無い。

どんなの、とは幅が広い。

メイは、リルの制服が可愛いと思っていた。

しかしそれを伝えれば、リルとの交流がバレてしまう。


「うーん……」


どうしたものかと迷っていると、野崎がノートパソコンを横してきた。

「メイさん、まずはセーラーとブレザーから選んでください。王道はこの二つですから」

検索していたらしい。

本当に気のきいたことをする。

目を輝かせたメイに、またポイントを奪われた…と唇をかんだルイだった。

「あ…こっちの、その、リボンの方がいいです」

「ブレザーですね、了解しました」

パシャパシャとパソコンを叩いて、ブレザーから絞り込む。

「…リボンから選びますか?スカートから?」

「あっ!このピンクの可愛い…」

リルのとよく似た柄を見つけたのでそう言った。

「これですね、ではネクタイとリボンとどちらが……」

盛り上がるふたりに、疎外感を感じたルイだった。


やはり、野崎は邪魔者であった。