「やっぱり、図星か。」


「なんで、分かんだよ。」


「だって、お前の誕生日情報を伝えたのは俺だし。んで、今のお前の嬉しそうな表情を見れば、一目瞭然!」


そう言えば、誠が由依に俺の誕生日を教えたんだった…。


あまり認めたくはないが、由依と一緒に最高の誕生日を過ごせたのは、コイツのおかげでもあるんだよな…。


一応、誠には感謝しておくべきだよな…と思っていると…


「えっ、ちょっと待て!“伊織ちゃん”って誰?」


俺らのやり取りを聞いていた哲也が不思議そうに首を傾げた。


「そっか、哲也に話してなかったっけ。伊織ちゃんは、陽希の彼女なんだ。」


サラリと笑顔で答える誠に、哲也は目を見開く。


俺を見ると、“えぇっ!!”とデカい声で叫んだ。


「う、ウソだろ!?ハルに彼女が出来た…って、マジな話!?」


まあ、中学時代の俺を見ていた哲也ならビックリするのも無理ないが…


いくら何でも、リアクションが大き過ぎるだろ。